-
三浦永光[著]『聖書と農ーー自然界の中の人の生き方を見直す』
¥1,650
SOLD OUT
三浦永光[著] 本体価格:1,500円(10%税込定価: 1,650円) サイズ:四六判 203ページ ISBN:978-4-400-40756-0 C1016 発行年月:2021/10/12 私たちの社会はこのままでよいのか 神と被造世界との関係に思いを馳せ、 聖書を読み直し、信仰の先達に学ぶ。 聖書が示す「農」の思想とは。 【目次より】 1 詩篇における農 2 農夫アモスの預言 3 イエスと農耕生活 4 ヨハネ福音書における農業 5 「物質的豊かさと恐怖」よりも 「簡素な暮らしと助け合い」 補論 内村鑑三と農業 1 内村鑑三の二宮尊徳論 2 田園と農民の繁栄を夢見た内村鑑三と J・W・R・スコット 【著者について】 三浦永光(みうら・ながみつ) 1938年、東京生まれ。1961年東京大学教養学科卒業、1967年東京都立大学博士課程満期退学。高崎経済大学助教授、津田塾大学教授を経て、現在津田塾大学名誉教授。著書は『国際関係の中の環境問題』(編著、有信堂、2004年)、『環境思想と社会――思想的アプローチ』(御茶の水書房、2006年)、『ジョン・ロックとアメリカ先住民――自由主義と植民地支配』(御茶の水書房、2009年)、『改訂版 現代に生きる内村鑑三』(御茶の水書房、2017年)ほか。 【書評】 『本のひろば』2022年2月号(評者=大内信一氏)
-
ジャック・エリュール[著]『アナキズムとキリスト教』
¥2,750
SOLD OUT
ジャック・エリュール著/新教出版社編集部[訳] 本体価格:2,500円(10%税込定価: 2,750円) サイズ:四六判 220ページ ISBN:978-4-400-40755-3 C1016 発行年月:2021年9月 信仰のアナーキー 鋭利な技術社会批判で知られるキリスト教知識人、ジャック・エリュール。ファシズムとの闘争、シチュアシオニストとの接触やエコロジー運動への参与のなかで形成されたそのラディカルな思想は、組織宗教の権威主義や国家を追認する聖書理解に反駁し、信仰とアナキズムの出会うべき地点を開示する。主人の軛を砕く解放の神、支配の根拠を切り崩すイエス、政治権力を退ける預言書や黙示録など、キリスト教に内在するアナーキーなポテンシャルを覚醒させる晩年の重要作。 【目次】 英語版への序文 デヴィッド・W・ジル 序章 第1部 キリスト教の立場から見たアナーキー 1. アナーキーとは何か 2. キリスト教に対するアナーキーな憤り 第2部 アナーキーの源泉としての聖書 1. ヘブライ語聖書 2. イエス 3. ヨハネの黙示録 4. ペトロの手紙一 5. パウロ 補論 1. カール・バルトとアルフォンス・マイヨによるローマの信徒への手紙13章1-2節の解釈 1-1. カール・バルト 1-2. アルフォンソ・マイヨ 2. 良心的兵役拒否者 3. 証しーー牧師とアナキスト アドリアン・デュショザル 結章 解説 【著者について】 ジャック・エリュール Jacques Ellul(1912-1994) フランス・ボルドー生まれ。ボルドー大学で教鞭を執った法制史家、社会科学者にして、プロテスタント・改革派教会の信徒神学者。青年時代は戦間期の思想運動・非順応主義の影響下でファシズムとの闘争に身を投じたほか、戦後はシチュアシオニスト・インターナショナルとの接触やアキテーヌ沿岸の開発反対闘争などへの参与をへて、キリスト教アナキズムともいうべき特異な思想を形成していった。キリスト教信仰からの技術社会批判の系譜では極めて重要な位置を占める、再評価が待たれる思想家である。『技術社会 上下巻』(島尾永・竹岡敬温・鳥巣未知郎・倉橋重史訳、すぐ書房)ほか邦訳書多数。 【書評】 『本のひろば』2022年1月号(評者=塩野谷恭輔氏)
-
ジョン・ディア[著]『山上の説教を生きるーー八福の教えと平和創造』
¥2,090
SOLD OUT
ジョン・ディア[著]/志村真[訳] 本体価格:1,900円(10%税込定価: 2,090円) サイズ:四六判 216ページ ISBN:978-4-400-40754-6 C1016 発行年月:2021/02/25 「心の貧しい人々は幸いである」で始まる八福の教え。 この「幸いだ」というイエスの祝福を、本書は平和創造へと「立ち上がって前進せよ!」という呼びかけに大胆に読み替える。 心の貧しい人々、悲しむ人々、柔和な人々、義に飢え渇く人々、憐れみ深い人々、心の清い人々、義のために迫害された人々――彼らの生き方・霊性とは何か? 平和活動家でカトリック司祭である著者が具体例に則して語る。 【目次より】 第1章 ガンディーの発見 第2章 心の貧しい人々は幸いである 第3章 悲しむ人々は幸いである 第4章 柔和な人々は幸いである 第5章 義に飢え渇く人々は幸いである 第6章 憐れみ深い人々は幸いである 第7章 心の清い人々は幸いである 第8章 平和を作り出す人々は幸いである 第9章 義のために迫害された人々は幸いである 第10章 喜びなさい、大いに喜びなさい! あなたがたは預言者のごとくなるであろう! 第11章 しかし、私は言っておく 第12章 山上の説教のその他の教え 第13章 立ち上がって前進せよ! 結 論 【著者について】 ジョン・ディア(John Dear)は、1959年アメリカ・ノースカロライナ生まれ。現代のアメリカ合衆国において最も精力的な平和活動家・思想家。デューク大学卒業と共にイエズス会に入会、93年司祭叙階。アメリカ友和会幹事や、ホームレスのためのシェルター、スープキッチン、コミュニティセンターなどで働き、また世界各地の紛争地域を旅する。市民的不服従による逮捕歴は75回。著書は30冊以上ある。邦訳『剣を収めよ』(新教出版社) 【訳者について】 志村真(しむら・まこと)氏は1957年、高知県須崎市生まれ。1982年、東京神学大学博士課程前期課程修了。都城城南教会(宮崎県)、若松教会(北九州市)、上下教会(広島県)を牧会した後、2002年より2019年まで中部学院大学短期大学部(岐阜県関市)宗教主事。その間、ランカ合同神学校(スリランカ、1988年)、海外宣教研修所(アメリカ・コネチカット州、1996-97年)にて研修。著書に『イエス・キリストの人間観』(角川学芸出版)、『平和を目指す共生神学』(編著書、新教出版社)、訳書に、W・ウィンク『イエスと非暴力』(新教出版社)、J・ディア『剣を収めよ』、ファベリア&スギルタラージャ『〈第三世界〉神学事典』(林巌雄氏と共訳)日本基督教団出版局、がある。 【書評】 『本のひろば』2021年7月号(評者=谷本 仰氏)
-
サリー・マクフェイグ[著]『ケノーシスーー大量消費時代と気候変動危機における祝福された生き方』
¥4,400
SOLD OUT
サリー・マクフェイグ[著]/山下章子[訳] 本体価格:4,000円(10%税込定価: 4,400円) サイズ:A5判 398ページ ISBN:978-4-400-40752-2 C1016 発行年月:2020/11/24 自己を空しくするという生き方 エコフェミニスト神学を力強く牽引してきた著者の、生前最後の書となった渾身のメッセージ。 ジョン・ウルマン、シモーヌ・ヴェイユ、ドロシー・デイら、社会の外的変革と霊性の内的深化とを結びつけた先達の生き方に学び、危機の時代の新たな倫理と死生観を探る。 いま私たちに必要な神学がここから始まる。 【目次より】 序文――宗教、エコロジー、経済学 第1章 「自分の話はもうたくさん」――アウグスティヌスの『告白』とフェイスブックとの関係 第2章 「私たちはどこにいるのか」――地球で良い生き方をすること 第3章 聖人たちの生涯――ジョン・ウルマン、シモーヌ・ヴェイユ、ドロシー・デイ 第4章 聖人たちの実践 1――他者の物質的必要に留意するための自発的貧困 第5章 聖人たちの実践 2――地域レベル・地球レベルにおける普遍的な自己の成長 第6章 「あなたの話ではなく」――ケノーシスという生き方 第7章 ケノーシスの神学 第8章 この後どうすればよいのだろうか――個人として、職業人として、公共意識を持つ市民として、ケノーシスの生活を送る 【著者について】 サリー・マクフェイグ(Sallie McFague) 1933年生まれ。イェール大学で学位取得。カール・バルト、リチャード・ニーバー、ゴードン・カウフマンらの影響を受ける。ヴァンダービルト大学、バンクーバー神学大学で教鞭をとった。宗教言語の隠喩的本質の研究から出発し、フェミニスト神学やエコロジーの神学に大きな貢献を果たした。2019年逝去。 【訳者について】 山下章子(やました・しょうこ) 東京生まれ。学習院大学文学部哲学科卒業。カリフォルニア大学サンタバーバラ校に留学、現地にてキリスト教の洗礼を受けた。英会話学校講師、翻訳者。主な訳書は『神に失望したとき』『私の知らなかったイエス』(フィリップ・ヤンシー著、いのちのことば社)など。 【書評】 『本のひろば』2021年3月号(評者=芦名定道氏)
-
新教出版社編集部[編]『現代のバベルの塔ーー反オリンピック・反万博』
¥2,200
SOLD OUT
新教出版社編集部[編] 本体価格:2,000円(10%税込定価: 2,200円) サイズ:四六判 200ページ ISBN:978-4-400-40750-8 C1016 発行年月:2020年6月 東京オリンピック・大阪万博、さようなら! ーーパンデミック下のメガイベントに決定的な否を 東京オリンピック・大阪万博は、「一つの言葉」のもと民を統治する「現代のバベルの塔」だ! 従来は神が人間をいましめる道徳譚として理解されてきた「バベルの塔」。これを文明・植民地支配からの解放の物語として読みなおすとき、その現在形としてたちあわられるのがほかならぬ2020東京オリンピック、2025大阪万博である。これら現代のバベルの塔は、あまたの街を、生活を蹂躙しながら、パンデミック下でなおも蠢きつづけている。何が起ころうが関係ない、あるいは何ごとも起こってはいない。そのプロジェクトはけっして揺るがないとでもいうかのように。 月刊誌『福音と世界』2019年8月号の同名特集を大幅増補した本書は、解放の神学、科学技術史、ジェンダー、アクティビズムなどの視点による9つのテクストと著者3名のトークにより、その統治から離脱しようとするたたかいの書である。オリンピックはいらない、万博はいらない。わたしたちにはほんとうのことだけあればいいのだから。装画=武盾一郎、装釘=宗利淳一 【目 次】 はじめに 混乱(バラル)の民として生きるーーオリンピック・万博に反対する解放の神学 有住航 生活 against オリンピックーー路上のアーティスト・いちむらみさこの見た景色 いちむらみさこ(インタビュー) 参加しない勇気ーー大阪万博をめぐる断片的省察 酒井隆史 〈トークセッション〉バベルの塔なき世界へ 有住航×いちむらみさこ×酒井隆史 「「古代の廃墟」としての近代」の廃墟ーーボイコット2020ー2021 入江公康 オリンピックとカジノ万博は現代のバベルの塔か?ーー科学技術とプロテスタンティズムの倫理 塚原東吾 その輝きには要注意!ーー「参加」することに意義はあるのか? 田中東子 ひとを線引きするーーパラリンピックの歴史的変遷から 坂井めぐみ Decolonize This!ーーオリンピックと植民地主義 井谷聡子 これは私のからだではないーーモノとの新しい関係について 白石嘉治
-
ヴォルフガング・フーバー[著]『正義と法ーーキリスト教法倫理の基本線』
¥10,450
SOLD OUT
ヴォルフガング・フーバー[著] 宮田光雄[監修]/佐藤司郎、木部尚志、小嶋大造[訳] 本体価格:9,500円(10%税込定価: 10,450円) サイズ:A5判 752ページ ISBN:978-4-400-40749-2 C1016 発行年月:2020/03/25 人権の神学! 法はわれわれの全生活に浸透し影響を及ぼすが故に無視できない。だが教会法を除き、神学が法を真剣な考察の対象とすることは稀だった。本書は、法の神学的基礎を探り、「人権」を最重要価値と位置づけ、現代の法治国家のあるべき姿を論じた大著。 そのテーマは正義論から行刑のあり方、動物の権利問題にまで及び、さながら21世紀の法倫理の百科全書の観を呈す。 著者はキリスト教社会倫理の泰斗、ドイツ福音主義教会監督、またWCCの指導的神学者として活躍した。主著の待望の邦訳。 【目次より】 序 説 A 法と倫理 I 神学と法倫理学――問題への接近 II 法と人倫――一つの関係規定 III 純粋法か、正しい法か――哲学的論争 IV 創造と義認――神学的論争 B 法と正義 I 正義の終末論的性格 II 公正としての正義 III 正義と愛 IV 正義と人間の尊厳 C 法と軋轢 I 人間と自然――法の新たな諸課題 II 罪と罰――刑法の自己限定 III 国際法共同体への道――暴力禁止と人権 IV 合法性と正統性――権利のための市民的不服従 終章 法と教会――教会法の範例的性格 【著者について】 ヴォルフガング・フーバー(Wolfgang Huber) 1942年、シュトラースブルクに生まれる。ハイデルベルク大学で神学博士号を取得。ヴュルテンベルク地方で牧師を務めた後、マールブルク大学教授をへてハイデルベルク大学教授(組織神学、1984年?94年)。ベルリン=ブランデンブルク=シュレージシェ・オーバーラウジッツ州教会監督(93年?2009年)、その間ドイツ福音主義教会(EKD)議長(03?09年)、世界教会協議会中央執行委員(98年?01年)を務めた。教会論、キリスト教社会倫理、ボンヘッファー研究などで多数の著書がある。
-
ウィリアム・T・キャヴァノー[著]『政治神学の想像力ーー政治的実践としての典礼のために』
¥2,750
SOLD OUT
ウィリアム・T・キャヴァノー[著]/東方敬信・田上雅徳[訳] 本体価格:2,500円(10%税込定価: 2,750円) サイズ:四六判 200ページ ISBN:978-4-400-42773-5 C1016 発行年月:2020/01/24 現代世界を席巻するネオリベラリズムに、 キリスト教はいかに対抗しうるのか。 国家・市民社会・グローバリゼーションを支配する「規律化された想像力」を剔抉し、「もう一つの想像力」をキリスト教のストーリーから回復しようとする試み。 本書は、その可能性を、聖餐、すなわち地上における一つの場所・時間の中で天上の普遍的なカトリカを実現する典礼の中に探る。 新たな政治神学であり、新たな教会論・礼拝論でもある。 【目次より】 序論 空間と時間についての規律化された想像力 1 国家の神話――それは救済者か 2 市民社会の神話――それは自由な空間か 3 グローバリゼーションの神話――それは公同的か 著者 William T. Cavanaugh 1962年生まれ。シカゴにあるデポール大学教授。ミルバンクが提唱する「ラディカル・オーソドキシー」の影響を強く受けた立場から政治神学、経済倫理、教会論の分野で活発に発言し、いま最も注目されるカトリックの神学者。 訳者 東方敬信(とうぼう・よしのぶ)氏は青山学院大学名誉教授、組織神学、キリスト教倫理。 田上雅徳(たのうえ・まさなる)氏は慶應義塾大学法学部教授、政治学、カルヴィニズム。
-
ヴィクトール・E・フランクル[著]『夜と霧の明け渡る日にーー未発表書簡、草稿、講演』
¥2,640
SOLD OUT
ヴィクトール・E・フランクル[著] 赤坂桃子[訳] 本体価格:2,400円(10%税込定価: 2,640円) サイズ:四六判 312ページ ISBN:978-4-400-31089-1 C1016 発行年月:2019/06/24 戦後の新たな人生を歩みだそうとするときフランクルは、 何を感じ、考えていたのか。 いま明かされる名著誕生の背景。 強制収容所からの解放と帰郷という、フランクルの人生において最も重要な時期の伝記的な事実と、当時の中心思想の一端を、未公開書簡と文書を用いて再構成する。 名著『夜と霧』誕生の背後にあった個人史と時代史の二つの文脈が、初めて明確に交差する。 編者は、膨大なフランクル文献に最も詳しい、ウィーンのヴィクトール・フランクル研究所所長アレクサンダー・バティアーニ博士。 著者 ヴィクトール・E・フランクル(Viktor E. Frankl 1905-1997)は、ウィーン大学の神経学および精神医学の教授で、ウィーン総合病院神経科科長も25年間にわたって務めた。フランクルが創始した「ロゴセラピー/実存分析」は、「心理療法の第三ウィーン学派」とも称される。ハーバード大学ならびにスタンフォード、ダラス、ピッツバーグの各大学で教鞭をとり、カリフォルニア州サンディエゴにあるアメリカ合衆国国際大学のロゴセラピー講座の教授も務めた。フランクルの39冊の著作は、これまでに43か国語で出版されている。”…trotzdem Ja zum Leben sagen”〔邦訳名『夜と霧』〕の英語版はミリオンセラーとなり、「アメリカでもっとも人々に影響を与えた10冊の本」に選ばれた。 訳者 赤坂桃子(あかさか・ももこ) 翻訳家。上智大学文学部ドイツ文学科および慶應義塾大学文学部卒。訳書にハドン・クリングバーグ・ジュニア『人生があなたを待っている――〈夜と霧〉を越えて』(ヴィクトール・フランクル評伝)、イレーネ・ディーシェ『お父さんの手紙』、トム・ヒレンブラント『ドローンランド』、メヒティルト・ボルマン『希望のかたわれ』、『沈黙を破る者』ほか多数。
-
新教出版社編集部[編]『統べるもの/叛くものーー統治とキリスト教の異同をめぐって』
¥2,420
SOLD OUT
新教出版社編集部[編] 本体価格:2,200円(10%税込定価: 2,420円) サイズ:四六判 216ページ ISBN:978-4-400-31086-0 C1016 発行年月:2019年3月 統治の原型、叛逆の力能 護教的な態度を排し、現代世界との相互批判的に切り結ぶキリスト教月刊誌『福音と世界』。その特集記事より、統治とキリスト教の関係にジェンダー/セクシュアリティ/クィアやアナーキーといった視点から切り込む六本の原稿を精選。統治に与しながら、まつろわず生きる者の拠点ともなってきたキリスト教、その歴史と思想に内在するアンチノミーに挑む。気鋭の執筆陣による白熱のトークセッションも収録。 目次 I 身体・秩序・クィア 「クィア」な知の営み――周縁から規範を徹底的に問い直す 佐々木裕子 教会をめぐるクィアな可能性――〈怒り〉の回復とその共同性に向けて 堀江有里 セックスワーカーの人権を考える――「女からの解放」か「女としての解放」か 要友紀子 Talk Session1 キリスト教=性規範の臨界点 I 自己・神・蜂起 天皇のてまえと憲法のかなたで――公共性から自然へとおりていくために 白石嘉治 キリスト抹殺論――ナザレのイエスはアナキスト 栗原康 「いまだ分離されていない世界」を求めて――キリスト教アナキズムについて 五井健太郎 Talk Session2 離脱するキリスト教=アナーキー 著者プロフィール 佐々木裕子(ささき・ゆうこ) 東京大学大学院博士課程(フェミニズム・クィア理論、レズビアン・スタディーズ)。国際基督教大学ジェンダー研究センター助手。「SOSHIREN女(わたし)のからだから」。共著に『にじ色の本棚』(原ミナ汰・土肥いつき編著、三一書房、2015年)、 『メディア・レトリック論』(青沼智・池田理知子・平野順也編、ナカニシヤ出版、2018年)。責任編集『女たちの21世紀 特集LGBT主流化の影で』(90号、2017年6月)。カトリック信者。 堀江有里(ほりえ・ゆり) 同志社大学神学部卒業。同大学院神学研究科歴史神学専攻(修士)、大阪大学大学院人間科学研究科(博士)修了。博士(人間科学)。社会学、クィア神学。主著『レズビアン・アイデンティティーズ』(洛北出版、2015年)、『「レズビアン」という生き方――キリスト教の異性愛主義を問う』(新教出版社、2006年)など。現在、農村伝道神学校・清泉女子大学ほか非常勤講師、法政大学大原社会問題研究所・客員研究員。 要友紀子(かなめ・ゆきこ) SWASH(Sex Work And Sexual Health スウォッシュ)代表。著書に『風俗嬢意識調査――126人の職業意識』(共著、ポット出版、2005年)、『セックスワーク・スタディーズ――当事者視点で考える性と労働』(共著、日本評論社、2018年)。 白石嘉治(しらいし・よしはる) 1961年生まれ。フランス文学者。上智大学ほか非常勤講師。著書に『増補 ネオリベ現代生活批判序説』(新評論、2008年)、『不純なる教養』(青土社、2010年)など。『来たるべき蜂起』(彩流社、2010年)や『われわれの友へ』(夜光社、2016年)といった不可視委員会の著作の紹介にも取り組む。最近の共著に白石嘉治+栗原康『文明の恐怖に直面したら読む本』(ele-king、2018年)がある。 栗原康(くりはら・やすし) 1979年埼玉県生まれ。現在、東北芸術工科大学非常勤講師。専門はアナキズム研究。著書に『大杉栄伝――永遠のアナキズム』(夜光社、2013年)、『はたらかないで、たらふく食べたい』(タバブックス、2015年)、『菊とギロチン――やるならいましかねぇ、いつだっていましかねぇ』(同、2018年)、『アナキズム――一丸となってバラバラに生きろ』(岩波書店、2018年)など。ビール、ドラマ、詩吟、長渕剛が好き。 五井健太郎(ごい・けんたろう) 1984年新潟県生まれ。現在、東北芸術工科大学非常勤講師。専門はシュルレアリスム研究。翻訳に、マルグリット・デュラス「ただ狂人たちだけが完璧に書く」(『マルグリット・デュラス』河出書房新社、2014年)、ヴァージニア・ウルフ「壁のしみ」(『HAPAX』7号、夜光社、2017年)、マーク・フィッシャー『わが人生の幽霊たち――うつ病、憑在論、失われた未来』(ele-king、2019年)など。絵が好き。